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2,500年前、お釈迦様が悟られたのは、あらゆるものは仏の智慧を具え光り輝いている、ということでありました。そして、そのことに気付いて生きていけばよいのだよ、と。

人にやさしく自分にもやさしく

   

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日本の、そして世界の平和のために

平成28年6月22日、いよいよ参議院選挙の公示日を迎えました。今回の選挙は、戦後我々が経験したことのない極めて重要な意味がある選挙であると認識しています。それは、憲法改正、特に前文および9条に示された「戦争放棄」が改められ、日本が戦争のできる国に変貌してしまう恐れが秘められている、ということです。

自民党による憲法改正草案がアップされているサイトには直接リンクが許されていないので、自民党のトップページのリンクを貼らせて頂きますが、ここには憲法改正草案に関する情報が見当たりません(その意図はうすうす分かる)。

<自民党>

任意の検索サイトで「憲法改正草案」で検索するとすぐ飛べます。pdfをダウンロードして、ぜひお目通し頂きたいと思います。

自民党の憲法改正草案を読むと、「改正」などという言葉は使いたくなくなります。むしろ「改悪」あるいは「破壊」といった言葉のほうがふさわしいとさえ思えます。

5月3日の『報道ステーション』で、憲法記念日の特集報道がありました。(この映像はyoutubeにもアップされていたが早々に削除されてしまっている。このことも甚だ疑問。)この日、各地で改憲派、護憲派それぞれの集会が開催され、改憲派のある集会に、安倍総理がビデオメッセージを寄せていました。そこで安倍総理は、このように述べておりました。

「憲法は、国の未来、理想の姿を語るものです。」

呆れ果てます。違うでしょう。いや、とっても広い見方をすれば、結果的にそういうこともちょっとは含まれるのかもしれませんが、憲法とは、主権の存する国民が、第二次世界大戦勃発のときのように、国家が戦争へ暴走したりしないように、国家権力に対して歯止めをかけるものです。安倍総理、あなたはほんとうに総理大臣、いや、政治家なの?と問いたくなります。

以下のサイトが分かりやすいのでご参照をお勧めします。

<憲法をわかりやすく>

また、安倍総理はこのようにも述べておりました。

「憲法に指一本触れてはならない、議論すらしてはならないなどといった、思考停止の姿勢に陥ってはなりません。」

ちょっとまってください。憲法に指一本触れてはならないなどと、どこの誰がおっしゃっているのでしょうか? 現代にそぐわない内容や言葉遣いなどがある部分は、大いに改めていいでしょう。そういう議論は大いにやってよろしいんじゃないですか。

しかし、「戦争放棄」をなくして、戦争ができる内容に変えることだけは絶対やってはいけないと、良識ある一般人ならほとんどの人がそう思われるでしょうし、実際に大勢のデモなどではそのことを訴えているのです。自分自身もしくは家族、親戚、友人、知人が戦地に駆り出されて命を失う、そんなことを望んでいる人は、日本だけでなく世界中に一人も存在しないと信じます。

思考停止などとは、護憲派をバカにした発言です。というか、むしろ安倍総理が、なんとしても改憲するのだという思考に停止していらっしゃるんじゃないですか。その思考はどこから出てきているんですか? A級戦犯で投獄されたお祖父さん(岸元総理)の無念をはらしたいとでもお考えなんでしょうか? もしそうなら、そういう個人的な感情は即刻拭い去って、日本のため、いや世界の平和のため、リーダーとして何をなすべきなのかを真剣に考えて頂きたいものです。

そもそも歴史上、武力で平和が保たれたことなどなかったはずです。そのことを、日本人は第二次世界大戦で身をもって知り尽くしたからこそ、戦争放棄の憲法を打ち立てたはずです。その理念を国民一人ひとりが、戦後71年貫いてきたからこそ、戦後の復興が成し遂げられ、日本の信頼が確立され、先進国にまで成長することができたといえるのです。日本は戦争をしない平和で安全な国だと、世界中から認めてもらっているのです。

近隣のアジア諸国が日本をおびやかしそうだ、ある程度の武力を備えておかないと危ないんじゃないか、これを日米安保と絡めて「抑止力」などと称し、そういう考えが改憲派の意思の根底にある感じがします。しかし、それは現憲法下にて解釈され続けている個別的自衛権によってカバーされているのです。もし目の前に危害を加えようとする者が現れたら、誰だって身を守るために抵抗します。(憲法13条の規定。これが個別的自衛権であり、自衛隊が合憲である根拠)

安保法制しかり、憲法改正草案は、集団的自衛権(日本が他国へ出掛けて行って同盟国とともに戦争ができる)を容認するものであり、「戦争放棄」という理念を破壊するものといって間違いないといえます。集団的自衛権を行使したらどうなるか。攻撃された他国は同盟国だけでなく日本にも怨みを持つでしょう。日本に攻撃を仕掛けてくるでしょう。原発にミサイルを撃ち込まれたら日本は滅亡します。こうなりますよ、集団的自衛権を行使したら。安倍総理や現政権は、そういうことまで考えが及んでるんでしょうか。全く考えてないんでしょうね、おそらく。

だから、率直には、もはや日本は「戦争放棄」というのは理念でありつつ、現実的に他国の怨みを買うようなことをしてはならない国だといえるんです。永久に戦争を放棄しなければならないんです。(逆にいえば、戦争ができるようにするためには、原発をすべてやめるところから始める必要がある、という屁理屈も言えそうだが。)

GHQから押し付けられた憲法? そうではなかったことが、5月3日の『報道ステーション』で、すでに明らかにされています(戦後、日本国憲法制定時の幣原元総理が、マッカーサー元帥に対して「戦争放棄」の条文を盛り込みたい旨を進言していた)。

いかなるトラブルが発生しようとも、とことん話し合いで、平和的に解決する方法を必死に考え努力するのが政治家のはずです。そういう手腕を発揮して頂きたいですし、それができないなら政界から退いて頂きたい。話し合いをせず、いや、そこそこ話し合ってダメなら武力で相手を叩く、血を流す、そんな選択が許されていいのなら、政治家など必要ないと言いたいです。

安倍総理の選挙関連演説では、経済や年金など、一般市民にとってごく身近な、耳障りの良いことばかり申しておられますが、憲法9条を書き換えて戦争のできる国に変貌してしまったら、ごく普通の生活すら木っ端微塵になってしまいます。有権者の方々も、このことをよくよく認識して頂きたいと思います。

憲法9条を書き換えるということを貫こうという意思でおられるなら、現政権与党の議員に票を入れるわけにはいきません。

日本の、そして世界の平和な未来のため、くれぐれも間違った選択(投票)をしないよう、一人でも多くの方々の共感を得たいと願うものです。


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熊本地震で被災された方々にお見舞い申し上げます

4月14日の夜から断続的に発生した熊本地震によって被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。

東日本大震災の折、仙台で被災した私にとっては人ごとと思えず、当時世界中からご支援頂いたことへのご恩返しを、今こそしなければという気持ちで一杯です。

地震から4日目、個人的な経験としては、米、水、野菜、調味料といった食料、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、歯ブラシ、歯磨き、ヒゲソリなどの日用品が不足してくると思われます。

熊本市のホームページで支援物資の受入れ先が掲示されていましたので、以下にリンクを貼らせて頂きます。

<地震に関する支援物資の搬送について>

家族・親族・友人を亡くされた方々、住まい・財産を失われた方々、ほんとうにお辛いと思います。ですがどうか希望を捨てないでください。日本中、世界中の人が復旧、復興を祈り、必ず支援の手を差し伸べてくださるはずです。私もその一人です。どうかどうか希望を捨てないでください。

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[拍手する]をクリックしてくださった皆々様に感謝

ご無沙汰しております。

さてさて、いまさらながら大変恐縮ですが、記事文末にある[拍手する]をクリックしてくださった皆々様、誠にありがとうございます。

この[拍手する]ボタン、単にクリックの回数のみがカウントされるだけだと思っておりましたが、なんとコメントも残して頂ける機能になっているということに、つい昨日気付きまして・・・。(このコメントは、管理ページでしか参照できないようになっているのですね。個別に御礼をご返信したいのですが、返信メアド等を記入して頂かないとそれもできないというのは一長一短有りますね。)

こんなにも大勢の方に、つたない拙ブログをご覧いただき、しかも丁寧にご感想やご意見を残してくださっておられたことに深く感謝申し上げます。

頂戴しましたご感想、ご意見を新たな励みとして、今後益々学びを深め、精進を重ね、拙ブログをお読みくださる方が、わずかでも生きる力の源の一つとしてご参考頂けましたなら、幸甚至極でございます。

大変遅くなりましたが、まずもって御礼の記事としてアップさせて頂きます。

今後ともご指導・ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

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信頼こそが人間社会成立の基礎

恐れていたことが現実化してしまいました。

昨日、7月1日、集団的自衛権の行使容認が閣議決定されました。

以下は、2014年7月2日付、北海道新聞に掲載された「集団的自衛権に関する首相会見(全文)」を一部抜粋しながら文章作成しております。(『 』内が抜粋です。)

安倍首相は会見で、『国民の命と平和な暮らしは守り抜いていく』『海外派兵は、一般に許されないという従来の原則も全く変わらない』『外国の防衛、それ自体を目的とする武力行使は今後とも行わない』『日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない』などと申されてはおります。

しかし、安倍首相が挙げられている事例として『例えば、海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を、同盟国であり、能力を有する米国が救助輸送している時、日本近海において攻撃を受けるかもしれない。わが国自身への攻撃ではない。しかし、それでも日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守る。それをできるようにするのが今回の閣議決定だ。』とは、聞こえはよさそうな感じはしますが、要するに、アメリカと他の国が戦争している時、日本人の命を助けるという名目ならば、アメリカと一緒に戦争に参加する、と言っているのと同じです!

歴史上、戦争によって国民の命が守られたことなど一度もないはずです。さらに、戦争に参加すると言っているのと同じであるならば、安倍首相の申されている『国民の命と平和な暮らしは守り抜いていく』『海外派兵は、一般に許されないという従来の原則も全く変わらない』『外国の防衛、それ自体を目的とする武力行使は今後とも行わない』『日本が再び戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない』は、建て前どころか、とんでもないデタラメ、大ウソということではないでしょうか!

人類の歴史は、戦争の歴史といっても過言ではないと思います。家族間の争い、部族の争い、集団の争い、と、文明が進むにつれて争いの規模が大きくなり、最後は国と国の争いとなってきたわけです。しかし、少なくとも日本は、第二次世界大戦を大きな教訓として戦争を放棄する憲法を打ち立て、その上に発展を遂げてきたわけです。

それがここにきて、なんら教訓が生かされることなく、軍事国家に逆戻りしてしまうような状況を再噴出させる決定をしてしまった、といわざるをえません。

なぜこんなことになったのか、とことん理由を問いたい気持ちもありますが、もはやそんなことをいってる場合でもなくなりました。

一切の争いがない状態を目指すことこそが人類共通の願いといえると思います。ある偉大な宗教家は「猜疑がなければ、紛争も起こりえません。まことに、信頼こそは、人間社会成立の基礎となるものなのであります」と述べておられます。信頼の輪を大きく広げていく、そういう努力をこそ、たゆまずなすべきなのではないでしょうか。

このたびの閣議決定は一刻も早く撤回し、それこそ、かつて安倍首相ご自身がおっしゃっていた「美しい国、日本」を作るべく、世界中から信頼される国づくりに邁進していただきたいものであります。

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ヲタ芸って結構スゴい・・・!

久しぶりのブログ更新です。

小生の故郷、山形県米沢市で頑張ってる「ご当地アイドル」が居ることを知り、また、その中のメンバーの一人が、私が以前大変お世話になっている方のお孫さんということも同時に知り、大いにひいき目で見守っております
(^^;)

以下は公式サイトです。

<米沢市ご当地アイドル『Ai-Girls(アイガールズ)』公式サイト>

youtubeにも、地元のイベントやお祭りでの動画が多くアップされていて、地域貢献アイドルとして元気に活動されている姿がとても初々しく爽やかであります。

さてさて、彼女達の動画をいくつか見ているうち、応援団(ヲタさん?)も結構気合いが入っていて、彼らも、もしかしたらセットで盛り上げ役として活動しているのかと思ってしまいますが、実はそうなんでしょうか。で、彼らが叫んでる掛け声を聞いてると、何か決まり文句がありそうなことにふと気付きました。

以下は、Ai-Girlsオリジナルのデビュー曲だそうです。後方で叫んでるヲタさんにビックリして、お客さん達が振り返ってる光景がまた面白い(笑)。



メジャーアーティストのカバーなんかもやっていて、以下はAKB48の楽曲のカバーです。こちらも、おじさんがビックリして振り向いてます(笑)。



よく聞くと、掛け声がほぼ一緒です。もしやと思い、正式版?の掛け声を聞いてみました。以下はAKB48のコンサートの模様です。



どうですか?ほぼ一緒ですよね。いったい何て叫んでるんだろうかと、いろんなサイトを見ていたら、MIXなる掛け声であるということが分かりました。

この掛け声って昔から有名なんでしょうか?私は特にアイドルオタクじゃありませんので
(^^;)、初めて知りました。(ヲタ芸さん達の間では「MIXを打つ」といったりするそうです。)

以下のように叫ぶようです。

イントロ、3小節目あたりから・・・

「あ~、よっしゃいくぞー、タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジャージャー、虎(とら)、火(ひ)、人造(じんぞう)、繊維(せんい)、海女(あま)、振動(しんどう)、化繊飛除去(かせんとびじょきょ)」

カタカナの部分を日本語にして、続けて叫ぶということのようですが、意味不明な言葉もあります。

そのあと「○○(ちゃん)!」と、好きなメンバーの名前を叫ぶ。

そのあと「超絶かわいい○○(ちゃん)!」と、好きなメンバーの名前を叫ぶ。

そのあと「はーい、はーい、はい、はい、はい、はい」と叫ぶ。

そのあと「お~~、お~~、お~~、お~~」と叫ぶ。

そして、2番との間奏部分で、

「あ~、もういっちょいくぞー、虎(とら)、火(ひ)、人造(じんぞう)、繊維(せんい)、海女(あま)、振動(しんどう)、化繊飛除去(かせんとびじょきょ)」

そして、3番(Cメロ)の前に、

「チャペ、アペ、カラ、キナ、ララ、トゥスケ、ミョーホントゥスケ」
(※これはアイヌ語だそうです。)

と叫ぶようです。

なんじゃこりゃと思いつつ、さらにあちこち見ていたら、以下のサイトを見つけました。

<ヲタ芸「タイガー、ファイヤー・・・!」には恐ろしいほどカッコいい意味があった>

いやはや、驚きました。ここには、こうありました。

『虎の如く、火の如く、人の造らざる繊細な心も維新となれば、海を飲み女を喰らふ、その振動を心の有るがままに化身し、本来繊細な心を飛ばし刹那に思ふがまま除き去る、これ己に忠実、刹那な刻の流れに身を任せるのみ、これこそタカまりの心髄なり』

意味はよく分かりませんが、整理すると以下のようになります。

の如く

タイガー

の如く

ファイヤー

らざる
人造
サイバー

細な心も新となれば
繊維
ファイバー

を飲みを喰らふ
海女
ダイバー

その振動を心の有るがままに
振動
バイバー

身し、本来細な心をばし刹那に思ふがまま
化繊飛除去
ジャージャー?

これ己に忠実、刹那な刻の流れに身を任せるのみ、これこそタカまりの心髄なり』

まあ意味不明には変わりありませんが、20年も前のハードロックグループがこの掛け声の原形を作り、それがいまだに受け継がれてきているという、歴史の重みすら感じてしまいました。

ご当地アイドルのお陰さまで知識を広げることができ、有り難い思いであります(^^)

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憲法改正について感じたこと

約1年ぶりの更新です。

FaceBookをやり始めてから、手軽さもあり、もっぱらそちらのほうが主になっておりますが、以下の動画を見ていて、これはキチンと感想を残しておかねばと思い、記させていただきます。



この動画の当時は、まだ首相ではありませんでしたが、今現在も主張は全く変わっていないようです。憲法改正の主な理由は、以下の三つがあると述べておられます。

1.GHQから押し付けられた憲法である。
2.60年以上、憲法が変わっていないのは日本だけである。今の時代にそぐわない箇所もある。
3.日本国の憲法は日本国民が作り直すべきである。

さらっと聞くと、たしかに、ごもっとも、と感じないでもありませんが、中身のことにあまり触れていない、ということに気付くと、ちょっとまった!という気持ちになります。

<自民党新憲法草案>をご覧いただくと、第9条の改正内容は矛盾を含んでいるのがすぐ分かります。

「戦争放棄」は残しているのに、自衛軍を新たに規定し、さらに、「国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し・・・」ということはつまり、場合によっては戦争も有り得る、という解釈ができます。

人間の歴史は、いつの時代も争いがあったというのは、ちょこっと歴史の勉強をした人なら誰にでも理解できます。家族間の争い、部族の争い、集団の争い、と、文明が進むにつれて争いの規模が大きくなり、最後は国と国の争いとなってきたわけです。逆に考えると、小さい規模の争いは、文明が進むにつれてなくなってきた、という見方もできるわけで、一切の争いがない状態を目指すことこそが人類共通の願いといえると思います。

だからこそ、ある偉大な宗教家は、戦争の放棄を謳った日本国憲法は、世界に誇るべき、各国に推奨すべき憲法であると申されたのだと思います。

それと、来たる参議院選挙では、与党は衆議院と参議院の「ねじれ」を解消することが目的の一つである、と言っていますが、「ねじれ」こそが国会にとって健全な状態であり、参議院のチェック機構としての役目が存分に果たされるのであって、もし両院とも一党が過半数になるようなことでは、参議院の意義がなくなるというものです。憲法を「改悪」しようとする法案すらも、なしくずしで通ってしまうようなことになったら、日本の未来は真っ暗です。

せめて、私たちのかわいい子どもや孫たちを戦争に出兵させるような未来にだけはしてはならないと思います。

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人材育成

大変ご無沙汰しておりました。ちょうど三カ月ぶりの更新です。東日本大震災から1年4カ月が経過し、被災地を開催地とする各種の慰霊や復興イベントが予定され、その準備や対応で目の回る忙しさでありますが、全国あるいは世界中の方々から、復興に対して心を寄せてくださっているという実感もあります。

さて、そんな中、局地的な復興はもちろん、地球全体の、意識レベルをも含めた進歩・向上を恒久的に進めていくためには、人材育成こそが万人の終身計画であるということを深く学ばせていただく機会がありました。人材育成ということの中には、当然ながら自分自身も含まれている、ということもつくづく学ばせていただきました。

その中で、昭和40年代に著された、仏教関係のあるエッセイ的な著書の一節に、とても印象的な内容がありましたので、原文のまま記載させていただきます。

『ハダに触れた教育ということで、いま一つ思いつくことは盤珪(ばんけい)禅師のことであります。禅師の弟子の中に盗癖のある僧がいるので、あるとき弟子たちが「盗癖をもつ僧が、われわれの中にいたのではたまらないから、それを山から追放すべきである。もし追放しないなら、われわれのほうで山から出ていくよりしかたがありません」と弟子たちが、禅師に迫ったのであります。そのとき、禅師は「お前たちは、まじめだから、どこへ行っても良い師匠につくことができるだろうが、この男は、私がめんどうをみなかったら、いったいだれがみるというのか、お前たちこそ他所へ行くところがあるのだから遠慮なく出ていきなさい」と答えられたというのであります。教育、教育と盛んにいいはいたしますが、最近のそれには、”教”はあっても”育”がないとよくいわれます。おこがましい表現ですが、宗教者というものは、人間再教育の教師であるといわれるくらいなのですから、どうか、育てることに情熱を持つ人になっていただきたいものであります。』

盤珪禅師は、江戸時代前期の臨済宗のお坊さんで、人柄はたいへんやさしく、大名から庶民にいたるまで広く仏の教えを説かれた人であります。

昨今も相変わらず、社会的地位の高い人や、著名な人であっても、愚言や愚行がメディアに取り沙汰され、他人ごとながら情けない思いにかられたりもします。しかし、仏教には十界互具という教えがあり、何ぴとたりとも、地獄(怒り)、餓鬼(貪り)、畜生(本能むきだし)、修羅(争い)の心を具えており、いわゆるそれらの悪い心は消滅させることはできないのだと説かれています。

無くすことができないのだとしたら、それらの心が簡単に表面化しないよう、うまくコントロールするしか方法はないわけですが、幼児教育、情操教育等は、まさにそのコントロール法を自得させる教育といえると思います。では、大人になったらもう遅いのかというと、決してそんなことはないはずです。理性の発達した大人こそ、もし幼少期にそうした教育をちゃんと受けられなかったと自覚できれば、悪い習慣を冷静に見直して、良い習慣づくりに取り組むこともできると思います。

結局、教育とは、知識を与えることだけでなく、心の教育こそが先決であり、重要であるということになります。そもそも、仏教では、全ての人はもともと仏の性質、すなわち仏性を具えていると説いており、そのことに自覚しさえすればよいとも説いていますし、教育を英語では「education」といい、直訳すると「引き出す」という意味からも、元々持っている仏性を引き出すこと、というふうにも受けとれます。

自分自身をも含めた、仏性を引き出す関わりを常に意識してまいりたいと思います。

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震災の爪あと

先日、東京からのお客さまを、仙台城址(通称、青葉城)にご案内しました。震災後は初めてであり、城の石垣が一部崩落したという話も聞いておりましたので、ちょっと心配な気持ちもありました。

案の定、まず、仙台市内からの通常のルートが、石垣の崩落により、1年以上経った今も通行止めになっており、裏から回り込むルートとなっておりました。

でもまあ、平日であるにも関わらず、中学生の修学旅行や、外国人さんの観光客も大勢おり、仙台市内の定番観光地は、震災後もまずまず大丈夫だな、と思っていた矢先・・・なんかオカシイ、何かが足りない、ということに気付きました。

そう、あの昭忠塔のてっぺんに鎮座していたトンビ、あのトンビの姿が無いのです。

震災前の昭忠塔の写真はこちら↓



駐車場から公園に入り塔の正面にいくと、トンビがいない理由はすぐに分かりました。
震災後の写真がこちらです↓



幅6.7メートルもある青銅製の像が、20メートルもの頭上から落下してくるとは、改めて地震の大きさ、恐ろしさを実感いたしました。

一日も早く、復旧がなされることを祈るばかりです。

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存亡斉しく導く

3月11日、昨年の同日発生した東日本大震災から丸1年が経ちました。そして、ご遺族にとりましては一周忌の日でもあり、各地で慰霊式が営まれました。

私が住む宮城県においても、特に沿岸部において、津波被害の甚大であった箇所に慰霊碑などが建立され、いろいろな箇所で盛大かつ厳粛に慰霊の法要が執り行なわれました。

以下の写真は、名取市閖上(ゆりあげ)にある日和山(ひよりやま、標高6.3メートル)の頂上に立てられた慰霊の墓標です。



伝統仏教では、特に亡くなられた御霊に対する慰霊・鎮魂の供養がなされることは周知のとおりでありますが、本来の仏教では「存亡斉しく導く(そんもうひとしくみちびく)」と教えられており、すなわち存(生きているもの、現世で肉体に魂を宿しているもの)も、亡(死んだもの、現世の肉体から魂が離れたもの)も、平等に成仏の道に入らしめる、と説いています。

いずれ肉体が滅びるならば、肉体がある間は、他人の迷惑など無関係に、好き勝手、やりたい放題のことをすればいいという考え方も出てきますが、それはとんでもない間違いです。

以前の記事にも書かせていただきましたが、命は永遠であり、肉体は消滅しても、魂は永遠に存在しますから、次の世の新たな肉体にいずれ宿るのだということを考えたら、最低限、他の迷惑になるようなことはできなくなります。

つまり、他に安心してもらったり、喜んでもらったりする行ないをしなければならないという思いが湧いてくることが自然ですし、当然、亡くなった方にも安心してもらい、喜んでもらう生き方をしようという、いわゆる心の復興こそが先決であることになります。

災害によって非業の死に遭遇した人も、畳の上で大勢の肉親に看取られた人も、永遠の命というものさしで見れば、等しく天寿を全うし、大往生を遂げた人たちであります。

全ての亡くなられた方々に対する感謝の誠を捧げ、まだ肉体を遺された私たちが、存亡斉しく導く仏さまの願いに従って、形の上だけでなく、心の復興を果たし、震災以前の状態より、さらに進化した状態を築き上げなければならないと思います。

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十代女流棋士の活躍に期待!

少々コムズカシイ話が続いたので、久しぶりに将棋の話題です。

一週間ぐらい前の話ですが、長谷川優貴女流二段が16歳5ヶ月の若さで「マイナビ女子オープン=女王」のタイトル挑戦者に決定したとのニュースが流れ、将棋界ではちょっとした話題になりました。

年齢的には、史上6番目の若さのタイトル挑戦ということで、過去にはもっとすごい女流棋士がいたわけですが、このタイトル挑戦ということに絡んでもっと大きな話題になったのは、プロ入りしてからなんとたったの4戦目でタイトル挑戦を決め、しかも同時に女流二段に昇格したことは史上最短記録だそうであります。

マイナビ女子オープンのサイトは<こちら>

なんだかとてつもない逸材が登場してきた感じがしてワクワクします。これでもしタイトル奪取ということになったら、里見香奈女流三冠の記録を破る、史上三番目の若さでのタイトルホルダーということになります。

その里見香奈女流三冠のほうも、昨年11月、通産タイトル7期を達成して、史上最年少で女流五段に昇格し、さらに今年始め、奨励会の例会で男性会員に混じって12勝4敗の成績を挙げ、現行規定で初となる奨励会初段に昇段したとのこと。

それと、昨年12月に、こちらは厳密には女流棋士ではなく奨励会1級ですが、16歳9か月の若さでタイトル奪取した加藤桃子女流王座の活躍も楽しみです。

ベテラン女流棋士の活躍も健在な中、若い、しかも十代の女流棋士がこれほど活躍されることは、将棋界にとって恵まれていることでしょうし、将棋人口が増える大きなきっかけにもなるのではないでしょうか。今後益々の活躍に期待大であります。

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「実生活に生かせる仏教の追求」をメインテーマとしていますが、趣味の将棋や、その他、時事に絡んだ雑感などなど、気が向いたときに綴っております。どうぞ、おヒマなときに覗いてみてください。
2019年12月より山形県鶴岡市在住。
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