今日もイイ話を聞いたのでメモしておきます。
「窮すれば通ず」ということわざがあります。これは「行き詰まってどうにもならなくなったときにこそ、ふと打開策が見つかる。」という意味です。
実例として、ニュートンは木からリンゴが落ちるのを見て万有引力の法則を発見したそうですが、まさに、「窮して道が開けた」出来事だったという解説を聞いたことがあります。ニュートンは、太陽を回る惑星がどうして太陽から離れていかずに回っていられるのかをずーーっと考えていたところに、リンゴがポトッと地面に落ちるのを見てハッと気づいた、というんです。つまり、何も考えずボーっとしていたのではハッと気づけるということはなく、継続して努力することが大事であるという教訓とも受け取れます。
ところで、この「窮すれば通ず」ということわざ、これは儒教の中の五経の一つ、易経に記されている「窮すれば則ち変ず、変ずれば則ち通ず、通ずれば則ち久し」が元になっているのだそうです。これは「窮→変→通→窮→変→通→・・・という繰り返しが永久に続いていく。」ということだそうです。
こういうことは、日常生活の中で誰しも経験していることではないでしょうか。うまくいってるなーと思ってもいずれ行き詰まり、そこでどうにか打開できたり、問題解決できたりして再びうまくいって軌道に乗りますが、いずれまた行き詰まる、といったような。これはいわば、人生そのもののことをいっているとも受け取れます。
仏教でも、無量義経の説法品というお経に「生住異滅」ということが説かれていますが、これは、なにか物事が生じると(生)、ある期間その状態が保たれますが(住)、そのうち状況が変化し(異)、やがて消滅していき(滅)、再び生じ(生)、このことを永遠に繰り返す、ということで、このお経の解説には、これが宇宙の真理・法則であると説かれています。
どんなにうまくいっていても、逆にどん底の状態であったとしても、その状態が永久に続くことはないと悟り、有頂天になったり、落胆したりということをほどほどにすることが、次の変化を冷静に読むことができるようになる=先見力を養う秘訣であるように思います。
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