私たちはよく、初詣などで神社・仏閣などにお参りに行き、いろんなお願いごとをします。受験合格、家内安全、無病息災、商売繁盛などなど。けっして間違っているわけではないのですが、もっと崇高なお参りの仕方というのがあるそうです。
お願いごとをするためにお参りにいくならまだしも、拝観料を払って、お堂や仏像・菩薩像などを見るためのたんなる観光として行くこともあるわけですが、いわゆる「見物」だけに終わってしまっては、これまた誠にもったいないことのようです。
仏や菩薩と呼ばれる方々は、皆それぞれ願いを持っておられます。簡単にいえば、人の悩み苦しみを取り除いてあげたい、幸せになってもらいたい、という願いです。特に、その頂点である仏の願いは何かというと、「人を仏にしたい」ということであります。
受験合格、商売繁盛などの願いは、それはそれでよいのですが、仏の願いからすれば非常にちっぽけなことのようです。
つまり、仏の願いである「人を仏にしたい」ということに沿うためには、そこまで願ってくださっている仏に対して「ありがとうございます」という感謝と、私たち自身が自ら「仏になりたい」という願いを持つということが、神仏の御心に最も適ったお参りの仕方である、ということだそうです。
仏になりたいという願いを起こすことを、お経の中には「発菩提心(ほつぼだいしん)」と説かれていますが、この「感謝」と「発菩提心」をもって神仏にお参りをする、このことを心がけたいと思います。
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