大乗経典の一つ『大般涅槃経』というお経に、「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう」ということが説かれています。この意味は「一切の生きとし生けるものは、ことごとく仏性(仏の性質)を有している。」ということです。
さて、私は長いこと「仏性を有している」という言い方について、ちょっと勘違いしていたことに気付きました。それは、あるモノの中のどこかに仏性というものが存在していると解釈し、無意識のうちに、仏性が存在していないモノがある、と思っていたのであります。
また、「衆生」とは「生きとし生けるもの」という意味ですが、これはどうやら動植物ばかりでなく、水や空気や土や石も含まれているようです。
つまり「一切衆生悉有仏性」をそのまま解釈すると「あらゆるものは仏性だ!」ということになります。
物質の究極はクォークであるとされていますが、クォークという「モノ」が存在するならば、クォークを構成する、より小さい「モノ」が存在するハズであって、現代の物理学では、現時点ではここが限界であり、クォークより小さいものは「エネルギー」としか表現しようがないのだそうです。
物質=エネルギーとは、アインシュタインの相対性理論でも述べられていることですが、あえてエネルギー=仏性と考えると、「あらゆるものは仏性だ!」と悟られたお釈迦様ってほんとにスゴい方だと思わせられます。
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