『
ただ、君を愛してる』を観て以来気になっていた、その元ネタになっているという『恋愛寫眞 Collage of Our Life』のDVDを借りて観ました。ネタバレありますのでご注意ください。
Yahoo!映画レビューのほとんどのレビュワーのみなさんが釈然としない感想を持たれているようで。しかしまあ、それも無理ないなーと思います。
『ただ、君を愛してる』とはテーマが正反対。タイトルに『恋愛~』とあるので無意識に恋愛モノと思ってしまいますが、これは恋愛映画ではないですね。むしろ推理モノに近い。
でも、原作もこちらが先にできていて、『ただ、君~』のほうが、この作品のアナザーストーリーとして作られていることを考えると、市川拓司先生も「このままじゃいかん」と思われたか、誰かにアドバイスされたかして、「少しマトモ」なものを書かなきゃ、とか思われたんじゃないですかね。すみません、勝手な想像です(笑)
とにかくこの映画、テーマは人間の弱さとか醜さ、そしてそれを乗り越える強さみたいなものを描いているのだと思います。そういう意味で、主役はむしろアヤを演じた小池栄子さんなのではないかと。自分を被写体として撮られた写真を、写真そのものではなく、それを撮った静流役の広末涼子をほめられたことに腹を立てるまではいいとして、なにも殺さなくてもいいでしょうと思っちゃいますが、ドラッグにも手を出していたから正常じゃなかったんですね。そのところの演技もなかなかよかったです。
誠人役の松田龍平にしても、自分の写真がコンクールで選ばれず、静流の写真だけが選ばれたことに対する嫉妬心から、静流を突き放してしまうところも、人間の弱さがうまく描かれています。しかし、静流の死を機縁として、静流の名を名乗って一生プロのカメラマンとしてやっていく決意をして終わるあたりは、少しほっとさせられます。
要するに、前半の静流と誠人のほのぼの過ごすシーンは、アヤの悪役ぶりを際立たせるための伏線なのだという見方で観ると、非常にスッキリと観れます。笑えるシーンもけっこうありますしね。
まぁでも、あくまで恋愛モノが好きという人は観ないほうがいいかもしれません。ある意味コワいものが観たい人にはウケると思いますヨ。
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