松本明慶(まつもと・みょうけい)という方をご存知であろうか?
ご自身のHPはないが、ジャーナリストの
山本皓一氏のサイト他、松本明慶で検索するといろんなサイトがヒットするので、仏像彫刻に興味のある方は、ぜひ一度ご覧になって頂きたい。
鹿児島県の最福寺に安置されている大弁財天は、木彫りの仏像としては世界一の大きさ(高さ18メートル)だそうだが、この弁財天の像を彫られたのが、ほかならぬ、この松本仏師なのである。
実は私も、今まで全く知らなかったのだが、ある仕事の関わりでつい先日、直接ご本人にお会いする機会を頂いた。
お会いしたときの第一印象は、こだわりの店のマスターといった感じ。年齢は61歳になられるそうだが、50歳前後にしか見えない。
しかし、仏像彫刻にかける情熱は、おそらく私なんぞは想像もできないぐらい熱く、深く、崇高な心をもっておられるだろうことはひしひし感じられた。
一番おどろいたのは、デッサンをすることなく、また、彫刻の元になる木にラフスケッチをすることもなく、ひたすら元木と対話し、それが数日に及ぶこともあり、そののち、おもむろに刀を手にし、仏像を彫り出す、ということ。
そう、仏像を「彫り出す」というのが大きなポイントで、あくまで、自分が考える形の仏像にするために切り刻むのではなく、既に、元の木にいらっしゃる仏様を、周囲の余分な木を取り除くことによって、現出させるという感覚なのだそうだ。
まさしく天賦の才能としか思えない。しかし、実弟の死という悲しい出来事が、仏像彫刻の道に入るきっかけにはなったのだが、しかるべき師匠を求め、師匠の指導の元、その後の努力も想像を絶するものがあったようである。
やはり、天才を生むのは努力が不可欠ということが、ここでも確認することができた。
しかし、実際にお会いした師や、そのお弟子さん達も、実直さのなかに陽気さを兼ね備えた、温かい人達だった。
大きな目標を見据え、一心不乱に努力する・・・しみじみ実感させられたが、何かこう勇気を頂戴した感じがする有り難い出会いだった。
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